Drupal に追加する各種モジュールのインストールと設定の手順。
これだけでいい。これが基本の3ステップとなる。
インストールしたら、まずモジュールを有効にする。
新しくインストールしたモジュールはこの時点では無効になっているので、チェックボックスをクリックし、ページ末の「設定の保存」ボタンを押すと有効になるが、権限やワークフローなどの設定が必要なことも多い。
正しく設定を行っても、Javascript や CSS のキャッシュが残っていてモジュールがうまく働かないときもある。
管理セクション › サイトの環境設定 › パフォーマンス の、「キャッシュデータのクリア」ボタンでサーバ側のキャッシュをクリアできるので、ブラウザのキャッシュと一緒にクリアするとよいだろう。
モジュールの翻訳をネットワークから自動的に取得するモジュール。
http://www.drupal-module.info/mod/update_locale
% wget http://cvs.sourceforge.jp/cgi-bin/viewcvs.cgi/drupal-jp/modules/update_locale.tar.gz % tar xzf update_locale.tar.gz % mv update_locale /var/www/drupal/modules/
コンテンツの差分を視覚化するモジュール。
http://drupal.org/project/diff
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/diff-6.x-2.3.tar.gz % tar xzf diff-6.x-2.3.tar.gz % sudo mv diff /var/www/drupal/modules/
インストールするには、三つの tarball を組み合わせ、パーミッションを正しく設定する必要がある。
tarball の入手% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/pearwiki_filter-6.x-1.0-beta1.tar.gz % wget http://download.pear.php.net/package/Text_Wiki-1.2.1.tgz % wget http://download.pear.php.net/package/Text_Wiki_Mediawiki-0.2.0.tgz
% tar xzf pearwiki_filter-6.x-1.0-beta1.tar.gz % tar xzf Text_Wiki-1.2.1.tgz % mv Text_Wiki-1.2.1/Text pearwiki_filter
% tar xzf Text_Wiki_Mediawiki-0.2.0.tgz % cp -rp Text_Wiki_Mediawiki-0.2.0/* pearwiki_filter
% find pearwiki_filter/Text -name '*.php' | xargs chmod 644
% sudo mv pearwiki_filter /var/www/drupal/modules
PEAR Wiki filter だけでは、内部リンクは機能しない。
内部リンクを実際のコンテンツと結びつけるために、Wikitools モジュールが必要となる。
http://drupal.org/project/wikitools
これも基本の3ステップでインストールできる。
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/wikitools-6.x-1.3.tar.gz % tar xzf wikitools-6.x-1.3.tar.gz % sudo mv wikitools /var/www/drupal/modules/
ボタンクリック一つですべてのコンテンツをバックアップし、またバックアップからコンテンツを復元できるモジュールである。
http://drupal.org/project/backup_migrate
基本3ステップでインストールできる。
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/backup_migrate-6.x-2.4.tar.gz % tar xzf backup_migrate-6.x-2.4.tar.gz % mv backup_migrate /var/www/drupal/modules/
とりあえずバックアップをとるには、管理セクション › コンテンツの管理 › Backup and Migrate を開き、「Backup now」ボタンを押すと、「サイト名-日付T現在時.mysql」のダウンロード画面が出るので、このファイルを保存する。
復元するときは、同じく Backup and Migrate を開いて、Restore リンクを開く。
Restoring will delete some or all of your data and cannot be undone. Always test your backups on a non-production server!
リストアするとデータが消滅するおそれがあり、元には戻せない。テスト用のサーバで必ずバックアップファイルを確認すること、という警告メッセージである。
ここで Upload a Backup File としてローカルホストにある以前のバックアップファイルを指定し、「Restore now」ボタンを押すと直ちにリストアが行われる。
正規表現を使って全コンテンツに対して一括置換をかけられる強力なモジュール。
http://drupal.org/project/scanner
基本3ステップでインストール
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/scanner-6.x-1.0.tar.gz % tar xzf scanner-6.x-1.0.tar.gz % sudo mv scanner /var/www/drupal/modules
コンテンツの翻訳に対応したモジュール。
http://drupal.org/project/i18n
インストール前に、管理セクション › サイトの環境設定 › 言語を開き、デフォルト言語を英語に設定する。デフォルト言語が日本語だと、i18nモジュールはうまく動かない。
また、コアモジュールの Content translation と Locale を有効化しておく。
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/i18n-6.x-1.10.tar.gz % tar xzf i18n-6.x-1.10.tar.gz % sudo mv i18n /var/www/drupal/modules
翻訳状況の一覧を表示するモジュール。
http://drupal.org/project/translation_overview
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/translation_overview-6.x-2.4.tar.gz % tar xvf translation_overview-6.x-2.4.tar.gz % mv translation_overview /var/www/drupal/modules/
i18n モジュール、locale モジュール、translation モジュール、translation_overview モジュールの各機能について、認証済みユーザの列をすべてチェックする。
管理セクション › コンテンツの管理 › コンテンツタイプ › Book page を開き、ワークフローの設定で多言語サポートを有効(翻訳対応)にする。(ついでにデフォルトオプションの新しいリビジョンの作成と、添付も有効にする)
また、管理セクション › サイトの構築 › ブロック を開き、左サイドバーに言語スイッチャーを追加する。
ここで 管理セクション › コンテンツの管理 › Translation overview を開いても、コンテンツが空であるため何も表示されない。
試しに コンテンツの作成 › Book pageの作成 を開いて、「テスト」というブックページを作る。タイトルも内容も「テスト」とし、言語は日本語にする。
再びTranslation overview を開くと、ブックページ「テスト」は、ja が○で en が■となっている。これは、日本語で作成した元ページ「テスト」に対して、英語の翻訳は存在しないという意味である。
さて、「テスト」ブックページのメニュ-には「翻訳」という項目がある。これを開いて、さらにEnglishの行の「翻訳の追加」を開くと、タイトルと本文が「テスト」で言語が英語になった新しいBook page の作成画面に移る。
そこで、タイトルと本文を「Test」に変更して保存する。
新しく作られた「Test」ブックページは、Add new comment と並んで「日本語」のリンクがある。これをクリックすると、先に作った「テスト」ブックページが表示される。
左サイドバーに追加した言語スイッチャーの「English/日本語」リンクを使っても、同様に「テスト」と「Test」を行き来できる。
ここで改めてTranslation overview を開くと、ブックページ「テスト」は、en が□に変わっている。翻訳がなされたということである。
これから作成するページも、同様に翻訳を行い日本語ページと英語ページを関連付けていくことができる。
タクソノミー(タグ設定)機能を使って、ロール単位でアクセス制御を行うモジュール。
ここでは、認証済みユーザのみが見ることができる「開発者限定情報」ブック以下のページに適用されている。
http://drupal.org/project/taxonomy_access
あとでコンテンツのアクセス権を再構築するので、インストール前に一度 Backup and Migrate でバックアップをとったら、例によって基本3ステップでインストールする。
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/taxonomy_access-6.x-1.3.tar.gz % tar xzf taxonomy_access-6.x-1.3.tar.gz % sudo mv taxonomy_access /var/www/drupal/modules/
インストールしたら、ロールとタクソノミーの設定を行わなければならない。
これで、編集画面でアクセスに対して「開発者限定」を選択できるようになるが、これだけではまだ何の効果も起きない。
匿名ユーザがアクセス:開発者限定となっているページを開けないようにするために、管理セクション › ユーザの管理 › Taxonomy access permissions を開く。
ここでアクセス:開発者限定の行に対し、表示・更新・削除のすべてをD(Deny、アクセスに応じない)に設定する。
こうすることで、ページの編集でアクセス:開発者限定と設定されたページは、匿名ユーザに公開されなくなります。
(注意:ブックアウトラインの上位ページが「アクセス:開発者限定」に設定されている場合、匿名ユーザのブックアウトラインには、限定のページより下の階層のページは表示されません。ただし、下の階層のページのアクセスが開発者限定になっていない場合、ノード番号をURIで直接指定するとページが見えてしまいます。下の階層のページにも必ずひとつひとつ、開発者限定アクセスを設定してください)
ImageCache はアップロードされた画像の大きさを制限したり、サムネイルを作成するのに利用されるモジュールで、動作には ImageAPI モジュールを必要とする。
http://drupal.org/project/imagecache
http://drupal.org/project/imageapi
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/imagecache-6.x-2.0-beta12.tar.gz % tar xf imagecache-6.x-2.0-beta12.tar.gz % sudo mv imagecache /var/www/drupal/modules/ % wget http://ftp.drupal.org/files/projects/imageapi-6.x-1.10.tar.gz % tar xf imageapi-6.x-1.10.tar.gz % sudo mv imageapi /var/www/drupal/modules/
を有効にする。
ImageAPI は、画像処理のためのツールキットとして GD2 か ImageMagick を利用できるが、ここではGD2を使うことにする。
管理セクション › サイトの環境設定 › ImageAPI を開き、
Select a default image processing toolkit: に対して ImageAPI GD2 を選択する。
ImageCache については、ここで設定することはない。
ページ編集・作成時の、ファイルアップロードボタンにドラッグ&ドロップ機能を追加するモジュール。
http://drupal.org/project/itweak_upload
インストールの前に、phpの拡張モジュール uploadprogress が必要である。これは pecl でインストールする。
% sudo pecl install uploadprogress
php_value max_execution_time 0 php_value memory_limit 96M php_value post_max_size 20M php_value upload_max_filesize 20M
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/itweak_upload-6.x-2.5.tar.gz % tar xf itweak_upload-6.x-2.5.tar.gz % sudo mv itweak_upload /var/www/drupal/modules
認証済みユーザ用の設定と同じ
ページにアップロードした画像を手軽に埋め込むモジュール。
http://drupal.org/project/inline
基本3ステップでインストール。
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/inline-6.x-1.0.tar.gz % tar xf inline-6.x-1.0.tar.gz % sudo mv inline /var/www/drupal/modules/
設定を保存したら、今度は PEAR Wiki Filter との連動の設定をする。
ホーム › 管理セクション › サイトの環境設定 › 入力書式 › PEAR Wiki Filter(MediaWiki Format) を開き、フィルタグループにある Inline file filter をチェックして設定を保存する。
また、この画面からさらに「設定」を開き、Image グループの Base path for images の内容を、/GraspPlugin/i/sites/default/files/ に変更して、設定を保存する。
ファイルをアップロードした sites/default/files ディレクトリのブラウザ。
http://drupal.org/project/imce
基本3ステップでインストール。
% wget http://ftp.drupal.org/files/projects/imce-6.x-2.3.tar.gz % tar xf imce-6.x-2.3.tar.gz % sudo mv imce /var/www/public/GrasoPlugin/i/modules
続いて管理セクション › サイトの環境設定 › IMCE を開く。
サンプルのプロファイルとして、「User-1」と「Sample profile」があらかじめ設定されているが、新たに管理者用のAdminを作ることにする。
まず新しいプロファイルを作成する。
「Add new profile」を開いたら、すでにあるプロファイルをインポートする。「Import settings from other profiles:」の候補として、User-1 をクリックすると、User-1の設定が読み込まれる。
Profile name に Admin と入力して、以下の設定で保存する。
Directories
管理者は、 site/default/files 以下すべてのディレクトリですべての操作ができるようにするため、
カレントディレクトリを示す「.」に対してBrowse, アップロード、Thumbnails、削除, Resize のすべてをチェックする。
[inline:imce_admin_dir.png]
完了したら設定の保存をクリックする。
次に、このAdminプロファイルを管理者に割り当てる。
Role-profile assignments の管理者のAssigned Profile から、Adminを選んで設定を保存するだけで良い。
これで、管理者として登録されたユーザは アカウント情報 > File browser を開くことで IMCE のファイルブラウザを利用できる。
[inline:IMCE.png]
同様にして、新しいプロファイル Users を作成して認証済みユーザに割り当てる。
Users の設定は Admin の場合とほぼ同じだが、認証済みユーザにはファイルのブラウズとアップロードしか許可しない。
そのため、カレントディレクトリの設定は Browse とアップロードをチェックして、Thumbnails、削除, Resizeのチェックははずすことになる。
[inline:imce_users_dir.png]